「田舎でジムを開業・経営したいけど色々と不安があって怖い。二の足を踏んでいる」という方もいるのでは無いでしょうか?
この記事では田舎でジムを開業・経営するメリットやデメリット、実際の店舗の初期の会員数や売り上げなどをお見せしていきます。
競争の激しい都会では無く田舎でジムを始めてみたい!という方はぜひ参考にしてみて下さい!
サマリー
Aimhighグループは田舎でジムを開業・経営しています。
まず最初にこの記事を監修しているAimhighグループ代表の中澤純氏についてご紹介します。
中澤純氏は2016年1月に群馬県伊勢崎市にて小さなテナントを借りてパーソナルジムを開業しました。
お客様満足度と質が高いサービスを提供するだけでなく、効率的で合理的な経営戦略をとる事で急速に店舗数を拡大し2022年3月時点でAimhighグループの店舗数は9店に。
今後も更に次々に店舗が増え、都内に進出する計画もあります。
中澤純氏は元々は格闘家としてMAキック連盟のウェルター級の王者として君臨しK-1やKrushといったメジャーな興行団体でも活躍していた為、知名度が高く、その知名度がグループ拡大に寄与している事は否定しません。
しかし、同じように各競技で偉大な実績を残した選手が引退後にスポーツ系のジムを開業する例は多いですが、その大半が上手くいかなかったり伸び悩んだりしています。
そんな中、今でも躍進を続けているAimhighグループの店舗のデータなどをここでは紹介していきますので、大いに参考になるでしょう。
田舎でジムを開業・経営するメリットは?
本題に入りますが、田舎でジムを開業するメリットは主として下記の4つが挙げられます。
もちろん地域によって多少の違いはあるでしょうが、田舎でジムをやっていくとなったら多くの場合は下記の様な点がメリット、都会での開業と比べての強みとなります。
- 競合他社が少ない。
- 家賃が安い。
- 助成金をもらう事が出来る場合がある。
- (自分の地元の場合は)協力者が多い。
競合他社が少ない。
田舎は都会に比べて圧倒的に競合他社が少ないです。
試しに「パーソナルジム 渋谷」で確認してみると、東京都渋谷区の場合Googleマップ上では約250件程が確認できます。
一方で「パーソナルジム 群馬県」で確認してみると、群馬県全体でGoogleマップ上で202件ほどしか確認できません。
渋谷区の広さは15.11 km²ですが、群馬県の広さは6,362 km²です。
ですので、渋谷区の場合は1km²あたり16件ジムがありますが、群馬県の場合は1km²あたり0.03件ジムがあるという事になります。
図で表すと以下のようになります。
面積だけで単純比較はできませんし、渋谷区はその分人口も多いのですが、群馬県全体と東京都のほんの一部である渋谷区を比較する事で、如何に田舎のジム開業で競合他社が少ないのかが分かりますね。
家賃が安い。
田舎の場合、都会に比べて家賃が安い場合が多いです。
例えば東京都渋谷区の場合、1階の物件を借りる場合1坪あたりの家賃が5万円前後はするのが相場です。
しかし群馬県の場合は同じ条件でも1坪あたりの家賃は安ければ5000円からですし、新しい建物でも1万円程度で借りる事が出来ます。
もちろん、家賃というのは都会か田舎かだけでは無く、その他の諸々の条件で決まりますので一概には言えませんが、田舎の方が都会よりも圧倒的に家賃が安い傾向にあるというのは間違いないでしょう。
助成金をもらう事が出来る場合がある。
田舎でジムを開業する場合、地域にもよりますが助成金をもらう事が出来る可能性があります。
例えば群馬県の場合、「群馬県起業支援金」という制度があります。
上限200万円、起業に要する対象経費の2分の1以内という制限はありますが、県から大きい金額の補助を頂けるというのは開業したての頃は大きいですよね。
また、補助金では無いものの「創業者・再チャレンジ支援資金」という制度もあり、悪くない条件で融資を受ける事も可能です。
資金面で最初にサポートしてもらえるのは非常に大きいと思います。
(自分の地元の場合は)協力者が多い。
自分の地元が田舎で、そこでジムを開業する場合、知り合いや友人も多い事でしょう。
チラシなどを気さくに置かせてくれる業者も田舎は多いですし、市報などにジムの事を載せる事で宣伝が出来る場合もあります。
田舎でジムを開業・経営するデメリットは?
田舎でジムを開業するのは良い事ばかりではありません。
都会と比べて大変な面、不利な面ももちろんあります。
田舎でジムをやっていくのなら大きく考えると下記の様なデメリットが考えられるでしょう。
- 駐車場が必須。
- 悪い噂がすぐに広まってしまう。
- 客単価が都会と比べると低くなりやすい。
- スタッフが集まりにくい。
- マーケットそのものが小さい場合も。
駐車場が必須。
田舎では多くの場合、交通手段は車がメインとなります。
電車やバスも無い事はないでしょうが、少数派な地域が多いのではないでしょうか?
そんな訳で田舎でジムを経営していくのであれば、お客さんがお店まで車で来ることを想定しなければなりません。
1人1台で来るのが当然ですから、ジムの建物だけでなく広い駐車場を考える必要があります。
悪い噂がすぐに広まってしまう。
悪い噂は良い噂よりも早く広がるものですが、田舎の場合はその傾向がもっと顕著です。
田舎で悪い噂が立ってしまうと、全く関係ない人がジムの悪口を言っていたりするものです。
もちろん良い評判も広がりやすいメリットも田舎にはありますが、一度悪い噂が立ってしまうと中々挽回しにくいのが田舎と言えるでしょう。
(都会なら人の入れ替わりが激し過ぎて、そもそも噂と言うものが生まれにくいです)
客単価が都会と比べると低くなりやすい。
田舎でジムを開業する場合、どうしても都会より料金設定を低くせざるを得ない部分があります。
東京都渋谷区の場合、入会金と2ヶ月分のパーソナルジム料金の平均は22万円だそうです。(みんなのパーソナルトレーニング様調べ)
ちなみに東京都の他の区では23万円程度が平均との事で、渋谷区はこれでも安いそう…
群馬県で言うとAimhighグループの伊勢崎南店の場合で考えてみると
- 入会金10000円
- カウンセリング料3300円
- 月額会員(月8回・ストレッチ付き)で月額55000円
なので、最初の2ヶ月の費用は12万3300円となります。
これは渋谷区の場合の半額程です。
(上記のコースはパーソナルストレッチも混みの料金なので、トレーニングだけで考えると実際はもっと安くなります)
渋谷区と群馬県の場合を単純には比較はできない部分はありますが、都会と比べて田舎では価格を大幅に下げざるを得ないというのは経営上はデメリットと言えるかも知れません。
(もちろん、田舎の場合は家賃などが安いというメリットがあるのも事実です)
スタッフが集まりにくい。
田舎は人材が集まりにくいです。
それはジム経営のスタッフでも同じで、募集をかけても希望に沿う人材は中々集まりません。
とは言え、妥協し過ぎてしまうと提供するサービスの質にも悪い影響を与えてしまいます。
これは田舎でジムを開業する上での大きなデメリットと言えるでしょう。
マーケットそのものが小さい場合も。
どの程度田舎なのかにもよりますが、田舎でジムを開業するのであればマーケットそのものが小さく、あまり大きな売り上げが見込めない場合もあるという事は考えておきましょう。
極端な例ではありますが、人口3000人の村でジムを開業しても正直売り上げが伸びるとは思えません。
そこでジムをやるくらいなら、競合が多くてもマーケットの大きい都会で戦うべきとも言えます。
田舎と言っても人口分布の濃淡は当然ある訳で、ある程度採算がとれるような田舎で開業するのがポイントと言えますね。
田舎でのジム経営事例を紹介!初期の会員数や収支も。
田舎でのジム開業・経営についてのメリット・デメリットを述べてきましたが、実際にそのような状況の中で開業したAimhighグループの店舗の初期の収支と会員数を公開しながら説明していきたいと思います。
ここで一例としてご紹介するのはAimhigh伊勢崎南店です。
2021年12月1日にオープンしました。
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Aimhigh伊勢崎南店のある群馬県伊勢崎市は2022年3月時点で人口212,344人の地方都市です。
伊勢崎市の中心から東京都渋谷区まで、高速道路を使った場合は車で1時間40分ほどかかります。
電車を使った場合は、東武伊勢崎線伊勢崎駅からJR渋谷駅まで鈍行で3時間10分程、新幹線を使っても約2時間かかるくらいの田舎です。
Aimhigh伊勢崎南店の会員数と売り上げですが、開業してから下記の様な推移を辿っています。
会員数 | 売り上げ | |
2021年12月 | 15人 | 538,890円 |
2022年1月 | 30人 | 918,090円 |
2022年2月 | 35人 | 1,192,200円 |
パーソナルジムを経営していく場合、メニューや価格などにもよりますが大体20人以上の会員がいれば食っていけるくらいの金額は稼げます。
Aimhigh伊勢崎南店の場合、開業してから2ヶ月で既にその基準は達成しており、これからはどれだけ売り上げと利益を伸ばしていくかという世界です。
一見、順調に見えるAimhigh伊勢崎南店ですが、もちろん苦労もありました。
例えばオープン直前までのスタッフへの知識と仕事に対する意識の共有です。
人を雇って一つのジムを運営していくのですから、スタッフ全員が仕事に対して同じ方向を向き、同じ基準を持たないと上手くいきません。
例えば、どういうお客さんにどういう指導をするというのがスタッフによって違ってしまうサービス提供の面で不十分ですし、SNSの発信などについても皆が好きな事を発信していてはお店のブランディングもぶれてしまいます。
また、経験の浅いスタッフのカウンセリング・クロージングで必要なコミュニケーション能力のレベル向上も頭の痛い課題でした。
パーソナルジムも商売なのでお客様にサービスを提案して、新たに購入して頂かないと運営が出来なくなります。
お客様にトレーニングの事でカウンセリングを行った際に「このプランはいかがですか?」と提案しても、コミュニケーションが苦手だったり慣れていないとどうしても成約に至る可能性は下がる訳で、それは死活問題です。
ただ、こればっかりはスタッフの元々の資質やそれまでのキャリアの違いもありますから、いくら研修や指導をしてもすぐに伸びるものではない。
今はかなり改善されてはいますが、これからも普段の努力が必要な点ですね。
最後に伝えたい事。
いかがでしたでしょうか?
田舎でジムを開業する事の大変さや楽しさ、経営の辛さや面白さというものを少しでも感じてもらえましたでしょうか?
一つお伝えしたいのが、ここで公開できる情報はほんの一部だという事です。
本記事の前半部分でも述べましたが、中澤純氏と同じようにアスリートが引退後にジムを開業する例は数多くあります。
また、アスリートでなくても脱サラしてジム開業をする場合もあるでしょう。
しかし、その多くは長くは続かなかったり、伸び悩んだり、経営破綻してしまう厳しい世界。
ジムの経営は質のいいサービスを提供したり、お客様と仲良くなっても成功・継続はできません。
表面的に見ただけでは分からない戦略やノウハウ、努力が必要なのです。
もし、パーソナルジムを開業していて上手くいっていなかったり、開業しようと思いつつも二の足を踏んでいる方がいるのなら、成功している先駆者にアドバイスを請うべきです。
成功している人のジムの様子を表面上観察して、真似てみただけで同じように成功できる程ジム経営は甘くないからです。
一方で大事なところを抑える事が出来れば、まだまだフィットネス産業が未発達な日本という市場ではジム経営は手堅く成功しやすい業種とも言えます。
Aimhighグループ代表の中澤純氏も最初は成功者に頭を下げて、お金を払い、教えを請いました。
正しい経営メソッドを知らずに何年もうだつが上がらないジム経営をするよりも、スマートな経営術を効率的に学ぶことに投資してみてはいかがでしょうか?
コメント
コメント一覧 (1件)
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