アスリートにとって引退後の仕事をどうするかというのは凄く気になる部分でしょう。
ここではアスリートが引退後に悲惨な状況にならないように何をすべきか、という点について中心にお話していきたいと思います。
現役時代から意識を変えていくことで、引退後の仕事も生活も人生も大きく左右されます。
何か一つでも気付きを得ていただけば幸いです。
サマリー
アスリートの引退後の仕事は何をすべき?
まず、アスリートが引退後にどんな仕事をすべきかという点について、概要を述べていきます。
いくつか例を挙げながら説明していきますね。
多くのアスリートが引退後は競技と関係のある仕事についている。
アスリートが引退後にどんな仕事をするべきか。
これは人によって違うのはもちろんなのですが、多くの場合現役時代の競技経験が活かせる仕事に就きますし、そうすべきなのでしょう。
そうした方が本人のモチベーションも保ちやすいですし、仕事というのは経験値があれば収入も多い傾向はあるからですね。
例えば、大橋秀行さんをご存知でしょうか?
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(左が大橋さんです)
彼はあの有名な井上尚弥選手や元K-1王者の武居由樹選手が所属する大橋ボクシングジムの会長です。
大橋秀行さんは元々は偉大なボクサーで24勝19勝5敗(12KO)の戦績を誇り、元WBC世界ミニマム級王者・WBA世界ミニマム級王者です。
大橋秀行さんは現役引退後はボクシングの解説者を生業にし、その後大橋ボクシングジムを開業し、今に至ります。
これは現役時代の競技をそのまま活かした形で、引退後の仕事ができている代表的な例と言えますね。
野球の落合博満さんは現役引退後には野球解説者やコーチについています。
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(左が落合博満さんです)
落合博満さんの引退後の仕事も、現役時代の競技と深く関係していますね。
大橋秀行さんや落合博満さん程ではないにせよ、多くのアスリートは競技引退後にパーソナルジムやフィットネスジムを開業するなど、現役時代の競技と少しでも関係する仕事をする事が多くなってきています。(こちらについては後ほど詳しく述べていきたいと思います)
競技とはあまり関係ない仕事に就く場合も。
もちろん、アスリートは引退後に競技と関係のある仕事をしなくてはいけないという事ではありません。
そうした方がアスリートとしての自分の経験を活かせるというだけで、まったく畑違いの仕事をする人もいますし、そもそも元々別の技能を持っている人もいますから。
元阪神タイガースの森忠仁さんは引退後に野球ではなく、証券会社に入社し普通の社員と同じ仕事をしています。
10年ほど証券会社で勤務した後は保険代理店として独立しました。
全くと言っていいほど現役時代の競技とは関係ない仕事に就いた例ですね。
(その後、様々な仕事を経て、森忠仁さんは野球関係の仕事に戻ってきます)
森氏自身も、プロ野球をクビになった1人である。1981年から阪神タイガースに在籍し、1986年に戦力外通告を受けている。高卒6年間でクビになり、当時24歳。大阪から地元の千葉県に戻り、関係各所に相談した結果、証券会社で働くことになる。最初の仕事は「場立ち」と呼ばれる、証券取引所の立会場で手サインを使って売買注文を伝達する役目だった。
「もちろん、証券のことも手サインのことも何もわからない中でのスタートです。必死に仕事を覚えて、その先に営業も経験して、10年ほど務めました」
保険の代理店の会社で独立したのち、さまざまな縁の中でプロ野球の世界へと戻ってくることとなる。
また、多くのプロ格闘家は引退後に競技とは全く関係ない仕事に就く事も多いです。
むしろ現役時代から本業があり、競技引退後はその本業一本に絞るケースがほとんどです。
アスリートが引退後に悲惨な状況を避ける為にはどうしたらいいのか?
アスリートは生涯現役ではいられない。
前章でも述べたように引退後にアスリートが就く職はさまざまですが、「生涯現役ではいられない。必ず引退する時がやってくる」というのは強く心に刻んでおくべきでしょう。
その意識がなく「いつまでも現役でいられる」と勘違いしてしまうと、引退後が悲惨な人生になってしまう可能性もあるからです。
もちろん現役のアスリートである以上、目の前の試合や練習に最大限の力を注ぎ、後ろ向きな事は考えないのは当然です。
が、引退は必ずやってくるものなので、それについて前向きに・計画的に考えて準備しておくのは何もおかしい事ではありません。
実際にK-1の魔裟斗さんは引退後のプランについてはかなり真剣に考えていました。
下記動画ではその事についても魔裟斗さん本人が話しています。
アスリートの引退後は厳しいとか悲惨だとか色々と言われますが、それは引退後について全く計画を立てていないアスリートが悲惨だという話。
現役時代のアスリートは一般人ではできない事ができますから、それを活かして引退後に備えておけばいいだけの話なのです。
引退後が悲惨なアスリートの例。
引退後のアスリートが悲惨だと前章では述べましたが、ちょっとその例を紹介します。
元Jリーガーの奥大介さんは引退後数年はテクニカルアドバイザーとしてサッカーに関わっていましたが、その仕事を辞任してからは奥さんを脅迫した疑いで逮捕。
その後、お好み焼き屋さんでアルバイト、その次はリゾートホテルで調理補助のアルバイトと職を転々とし、最後は交通事故で亡くなっています。
元プロボクサーの大曲輝斎(おおまがり・てるよし)さんは現役時代は日本ウェルター級チャンピオンまで上り詰めた男ですが、現役引退後は傷害の疑いで逮捕されたり、現在はホームレスだったりと決して輝かしいものではありません。
この2人に限らずですが、輝かしい現役時代に比べて悲惨な引退後を送る人というのは、おそらく引退後を見据えて現役生活は送っていなかったのでしょう。
何事も準備は大事です。
アスリートが引退後に悲惨な状況にならない為に。
アスリートが引退後の生活を少しでも豊かなものにする。
その為に現役時代から出来る事は何なのでしょうか?
当サイト監修者の株式会社Aimhigh代表の中澤純氏は現役時代から引退後まで見据えて様々な準備・活動をしてきました。
その中でも以下の2点には特に注力していたと思います。
- 人脈を広げる。
- SNSを有効活用する。
人脈を広げる。
中澤純氏は引退する前からパーソナルジムの経営を始めています。
引退後もそのジムの経営は順調そのもの。
その成功には色々な要因がありますが、やはり人脈は大きいでしょう。
現役時代のアスリートは普通の会社員では会えないような人たちと簡単に会える環境にあります。
そんな凄い人たちと一度会って終わりにするのではなく、積極的に交流を続ける。
そうする事でプラスになってもマイナスになる事はありません。
これは引退して「一般人」になってからでは、出来ない事なのです。
人脈が広がれば引退後や現役中からビジネスパートナーとして協力してくれるかも知れません。
(あまり美しい形ではありませんが)引退後の働き口を紹介してくれるかもしれません。
アスリートは営業職という気概をもって現役時代を過ごしましょう!
SNSを有効活用する。
一般人と比べて現役時代のアスリートはSNSが伸びやすい恵まれた状況にあります。
競技をして第一線に立っていれば必然的に多くの人の目につきますし、ファンも多いからですね。
SNSでのフォロワー・ファンが多いというのはそれだけで価値があります。
例えば現役中に何らかの自分のお店をやっていれば、SNSで少しそのお店の事をつぶやくだけでも大きな宣伝になるでしょう。
また、SNSのフォロワーが多いという事は宣伝効果がある人物だという事になりますから、スポンサーも付きやすくなります。
もちろん、SNSのフォロワーが多いだけではダメで、しっかりと自分やスポンサーさん、周りの仲間にメリットがあるSNSの使い方ができないと意味がありません。
自分を応援してくれているスポンサーさんの商品を頻繁に、さりげなく使って画像をUPするとか。
仲間のジムをさりげなく宣伝するとか。
間違っても怒りに任せて品性のない文章を投稿したりしてはいけません。
現役のアスリートは「広告業をしているんだ」という意識をもってSNSをするくらいでないと、SNSが引退後につながるのは難しいでしょうね。
最近は引退後にパーソナルジムを開業するアスリートも多いが…
最近は引退後(現役中も)にパーソナルジムを開業するアスリートも多くなってきました。
パーソナルジムは大規模な設備投資が必要ではありませんし、ある意味誰でもできるのでアスリートにとっては参入しやすいのでしょう。
しかし、ちょっと有名なアスリートがパーソナルジムの経営をしても上手くいくとは限りません。
実際にアスリートがパーソナルジムを開業しても消えてしまったという例は後を絶たない状態です。
競技で優秀かどうかというのは、経営が上手いかどうかとは別問題だからです。
サッカーでも野球でも格闘技でもなんでもそうですが、多くのアスリートは現役中はトップレベルで無くてもそれなりにチヤホヤされる存在です。
言い方は悪いのは百も承知ですが、勘違いしてしまうアスリートが多いのも事実なのでしょう。
引退後にパーソナルジムを開業すれば何とかなると考えているアスリートの貴方。
経営には人脈の有無がダイレクトに響きますが、スポンサーさんや応援してくれている方との付き合いが面倒くさいからと言って適当にしていませんか?
ジムの工事をするにも建設系に詳しい方がスポンサーにいれば、どれほど楽になるでしょうか。
宣伝の為のチラシを置かせてくださいとお願いできる方は何人いますか?
人脈は大事ですよ。
普段からSNSを頑張っていますか?
現役中でも手軽にできるSNSですが、フォロワーが多ければ強力な武器になります。
貴方がパーソナルジムを開業したとSNSで呟けばファンの人や興味のある人は強い見込み客になります。
引退後にSNSを伸ばせない訳ではありませんが、スポットライトの当たる現役中の方が絶対有利。
高い意識をもってSNSをしていますか?
ここまでやってやっとスタートラインです。
経営は甘くはありません。
他にも色々な要素が絡み合ってきます。
「アスリートだから引退後はパーソナルジムでいいや」という安直な考えではダメなのです。
スポーツで食えている現役中だからこそ、(パーソナルジムに限らずですが)引退後の事は考えてみてください。
この記事のまとめ。
アスリートの引退後の仕事について述べてきました。
引退後の仕事や人生は個人の自由です。
それについて他人にとやかく言われる筋合いはないでしょう。
ただし、少なくとも覚えておくべきことは引退は誰でもやってくるという事。
そして、その為の準備を現役中にしておかないと大変なことになるかもしれないという事です。
当サイト監修者の中澤純氏も現役中に準備をしたからこそ今があるのです。
引退後に普通の会社員をするのもOKですし、事業を始めるのもいいでしょう。
パーソナルジムにこだわる必要もありません。
ただ、いつか来る引退の為に準備だけはしておきましょう。